これまでのキッチンにおけるバリアフリー提案は、単なる高さ調節や、車イス、椅座位に対応したフットクリアランスの確保、あるいはコックピットのようなU字型レイアウト等がほとんどだった。 こうした提案とは大きく一線を画して、新しいクッキング・ライフのあり方までも視野に入れた、画期的なキッチンの提案である。 異業種協業デザインネットワーク「東京クリエイティブ」による活動の一環として、INAX、大林組、イトーキの3社により推進された共同研究開発プロジェクト(1992〜1997年)の成果である。弊社は、研究開発コーディネーターおよびデザイン担当として参画した。 |
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家族全員の参加や、高齢者・障害者の利用、特に椅座位や車イスでの使用をも可能にする、新しい機能や構造を持たせた。 キッチン本体は、シンク、コンロ、調理(配膳、準備)台で構成し、これらを円形に配置した。 シンクは浅型のものを採用し、椅座位、車イスでの使用時に充分なフットクリアランスを確保した。また、それに伴う水はねの問題は泡沫混合水栓の採用で解決している。 コンロには安全で熱効率の高い電磁調理器(IH)を採用した。 扇型のまな板は、シンクと調理台上をスライドする。 |
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身長に応じて、また立位や椅座位、車イスなどの姿勢に応じて、あるいは作業内容に応じて高さを容易に変えられる(昇降ストローク300mm)。 |
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